拠点形成事業の概要

 ストレンジネス物理は、通常の物質の構成要素であるu、dクォークに加えて、宇宙初期の物質創成にも 重要な役割を果たしたと考えられる“奇妙さ量子数(ストレンジネス)”をもつsクォークをも構成要素とする原子核や重粒子の起源と存在形態を明らかにすることを目的としています。 本事業は、電磁相互作用によるストレンジネス生成実験が唯一可能である高エネルギー連続電子線加速器を擁する米国ジェファーソン国立研究所を中心施設として、米国、イタリア、ドイツの研究者の国際連携を通じて、新たな国際協同研究拠点を、我が国の主導のもとに確立しようとするものです。 本プログラムに先立ち、東北大学グループは米国の研究者と協同しつつ国際交流チームを主導して、ジェファーソン研究所における実験を通じてストレンジネス物理の分野で大きな成果を上げてきました。 また、東北大学原子核理学研究施設においても、光によるストレンジネス生成過程の研究でユニークな成果を上げています。

 本計画では、新たにストレンジネス物理実験が可能となるマインツ大学の新加速器施設とともに新段階に入りつつある電子・光ビームによるストレンジネス物理研究の連携拠点を確立します。 また、間もなく稼働が始まるJ-PARC等におけるストレンジネス物理プログラムとも相補的に、我が国が先導しているこの分野での国際連携と我が国の主導性をさらに強固なものとすることを目指しています。 若手研究者を国際的な環境下で実践的に鍛えると共に、国際ワークショップ、セミナー、共同実験グループ会議等を通じて、世界に発信する先端研究拠点を構築します。

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 ストレンジネス核物理の研究、特に“奇妙さ量子数“をもつ原子核としてのハイパー原子核研究は、我が国がもっとも世界をリードしている分野の一つです。 世界に広く大きな成果が認めらている高エネルギー加速器研究機構 12 GeV 陽子シンクロトロンを用いたハイパー核分光研究をもとに、本プロジェクトが直接に目指す電磁相互作用によるストレンジネス核物理を、東海村に建設されたJ-PARC・50 GeV 加速器プロジェクトとも連携をとりつつ発展させます。 いずれも、世界規模での協同研究として推進されている21世紀最先端の原子核物理研究プログラムです。

 
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 ストレンジネス物理の実験研究は大型加速器を必要とすることから、常に国際的連携のもとに行われてきました。 研究拠点となる東北大学グループは、KEK、JLab等の実験研究において意識的に多数の大学院学生を、“共同研究者”として、参加させてきました。 その中で、米国、中国、イタリア、クロアティア、アルメニア等の大学院学生との共同作業や議論を通じてまさに国際的視野をもった若手研究者の育成が図られています。  実験研究は、ジェファーソン研究所を中心に、東北大学原子核理学研究施設でも行われますが、マインツ大学におけるMAMI加速器の完成を受けて、今後の国際協同研究の幅が飛躍的に拡大する時期です。 若手研究者養成を日米欧3極の国際連携の中で進めて行きます。

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