* 高校の頃 [#aa8e7615]
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#author("2024-03-30T11:09:18+00:00","","")
* [[よしなしごと]] [#fe139b36]

** 高校の頃 [#aa8e7615]

根がおせっかいなのか、高校生のころは中・高の教師になりたいと思ってました。
成るなら自分が好きな理科の教師になりたいと考えていて、高校の教員免許が取れるところはどこだろうと調べてみると、地元の広島大学が該当しました。
当時、広島大学には教育学部と学校教育学部があり、前者は教科教育学部、後者には中学校教員養成過程というのが設置されています。
元々、教育学部には高校教員養成過程というのがあったのですが、研究に力を入れると言うことで教科教育学科と変えたようです。
理学部でも理科の教員免許は取れるのですが、教師になるなら教育学部の方がいいと思ってたので教育学部を受けようと思った覚えがあります。

他にも広大の教育学部には魅力的な点があって、科目の専門教育は理・文学部で履修するとあります。
これは、広大が新制大学として始まったときの母体が、広島文理科大学と広島高等師範学校であることからくる流れです。
人に物を教えるという大それたことをするには専門もきちんとしておかなければ成らないと考えると、広大の教育学部はいいことずくめに思えました。

受験について調べてみると、教科教育学科には推薦入試制度がありました。
どうして理科の教師になりたいかという自己推薦書を書いて提出し、実験を伴う筆記試験と面接を行う、というのが試験科目です。
試験の実施は10月か11月頃で、センター+二次試験という通常の入試とかぶらないというのも、受ける側としてはうれしいものでした。

試験で実験をするということで、物理の先生に相談したところ「夏休みの間に教科書に載っている実験をやってレポートを書く練習をしよう」というようなことを言われて、夏休みの補講の無い時間に実験をしてたと思います。
余談ですが、この先生はたしか広大の理学部物性学科の出身でした。
「物性学科にも推薦入試はあるからそっちなら知ってる先生も紹介出来るんだけどなぁ」というようなことも言われましたが、教育学部を受けました。

自己推薦文には、

>最近の人は、何か自然現象をみてもそれを不思議と思わないことが多い。それは、ちゃんと科学的なものの見方をしてそれが何故そうなっているか考えないせいではないだろうか。そのような人が増えていくと大変なことになる。防ぐためには理科教育をきちんとしなければならない、だから理科の教師になりたい。 

というような事を書いた記憶があります。
かなり生意気な事を書いたと思いますが、書類審査は通り筆記試験を受けれることになりました。

試験の内容は以下のようなものでした。

- 大きなWクリップと小さなWクリップがある。 この二つの質量比を与えられた道具を使って求めよ。 計算するだけではなく、どのような原理・法則に基づいて求めたかも記述すること
-- 道具: 物差し、(他になにかクリップを支持するための物があったはずだが覚えてない)
-- 試料: 大小のWクリップ数個(受験生によって配られる組み合わせの数は異なってた)
- ある人の考えによると物の温度には上限と下限がある。 この考えを以下のキーワードを用い、推測して述べよ。
-- 気体の分子運動論、真空中の光速度、(他にもなにかいろいろとあったはず)
-(最後の一つは電流計と電圧計をつかって、試料の抵抗を測る計算問題だったような気がするけど、覚えてない)

試験が終わった後で、一つ目の問題について物差しの重さをまったく考慮に入れていなかったことに気づいて焦りました。
また、面接では何を言ったかは覚えていませんが、助教授以上の教官5,6人に囲まれて緊張したことは覚えてます。

試験結果は一ヶ月ぐらいに判明し、その結果は合格。
だいたい二倍くらいの競争率でした。 なんで合格したのか未だによく分かりませんが、きっと面接で人を見てくれたんだろうなぁといいように解釈してます。
もっとも、生意気な高校生をよく取ってくれたなぁとも思います。

回りの同級生が試験に向けて一生懸命になっているときに合格してしまったので、その後はまったく試験勉強をしませんでした。
特にそれほど得意ではなかった英語は、全くしなくなりました(当時の得意科目は、数学、物理、日本史)。
センター試験はすでに申し込んでいたので、お試しの気持ちで受けてみたところ、自己採点で英語は200点満点の100点以下。
五教科800点満点で600点届かないというぼろぼろの結果でした。
このときに英単語の暗記をしっかりやっていれば、今苦労しないんだろうなぁと思ったりします。

2006/11/12 記



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