最近の話題

  • 2024/11/1 七村拓野さんが、助教として着任しました。
  • 2024/10/29 石毛さんが、第79回年次大会(2024年)で行った口頭発表に対して、 日本物理学会学生優秀発表賞が授与されました。
  • 2024/10/23 木野さんが責任著者として執筆した学術論文「Development of a real-time beam profile monitor for GeV photons and its application in accelerator facilities」が Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A 1070 (2025) 169992 として出版されました。
  • 2024/4/1 金田雅司さんが、准教授に任じられました。
  • 2024/2/17 三輪浩司さんが小柴賞の受賞者に決定しました。

宇宙における物質の進化

 現代の原子核物理学の使命は

  • ビッグ・バン直後のクォーク・グルーオン・プラズマからハドロンへの相転移(核子の生成)
  • 恒星中および超新星爆発における軽い元素から重い元素の合成(原子核の生成)
  • 超新星爆発からの中性子星(高密度核物質)の生成
  • 中性子星からストレンジネスを含むクォーク星の生成

という宇宙における物質進化の全体像を理解することです。 中性子星と呼ばれる星は星全体がほとんど中性子だけから構成されており、一個の巨大な原子核とみなすことができる非常に密度の高い(太陽の約1014倍以上)物質です。 その内部には“ストレンジネス”が安定に存在していると予想されています。 そこで我々は、“ストレンジネス”を含むハドロンや原子核(ハイパー核)を人工的につくり、中性子星やクォーク星の中に実現されているまったく未知の物質世界を調べようとしています。

 

http://lambda.phys.tohoku.ac.jp/img/phase_diagram.pnghttp://lambda.phys.tohoku.ac.jp/img/star_developping.png

研究紹介

http://lambda.phys.tohoku.ac.jp/img/hyper_nuclear.png皆さんは、「原子核は何から出来ているか?」と聞かれたら、「陽子と中性子から出来ている」と答えると思います。 しかしこれは古い物質観です。陽子、中性子に加えて、「ハイペロン(超重粒子)」と呼ばれる別の種類の粒子を含んだ原子核も存在します。

ハイパー原子核は地球の周囲には存在しないのですが、人工的にのみ作られる原子核というわけではありません。 「ハイペロン」には、ラムダ粒子、シグマ粒子などのいくつかの種類があり、どれが原子核に入るかで別のハイパー原子核ができます。


 研究プロジェクト

我々のグループでは、以下のような実験的研究を行っています。

  • (e,e'K) 反応を用いた、ハイパー核分光
    • アメリカ合衆国 ジェファーソン研究所
    • ドイツ連邦共和国 マインツ大学 MAMI
  • ハドロンビームを用いた、ハイパー核のγ線分光
    • 高エネルギー加速器研究機構
    • アメリカ合衆国 ブルックヘブン国立研究所
    • 大強度陽子加速器施設 (J-PARC)
  • ハイペロンと核子の散乱実験
    • 大強度陽子加速器施設(J-PARC)
  • 光反応によるストレンジネス生成機構
    • 東北大学 電子光理学研究センター

連絡先

980-8578 宮城県 仙台市 青葉区 荒巻 字 青葉 6-3
Tel: 022-795-6451 / Fax: 022-795-6455
e-mail: www あっと lambda.phys.tohoku.ac.jp